40代のリアル

【友達がリアルに1人もいない40代の話】僕の”ラストフレンド”K君との悲しい思い出

2022年7月29日

一年生になったら~♪

一年生になったら~♪

友達100人出来るかな?

 

今からさかのぼる事40年以上前に

小学一年生だった自分は

『小学生になったら友達が100人も出来るのか~!!』

なんて言う事を本気で思っていた気がする

 

 

学生時代を振り返ってみても

友達がいなかった訳ではない

”友達100人”とまでは言えませんが

少人数で気の合う友達と深く付き合っていた気がする

 

その頃の友達と今どうしてるかと言うと

子供の頃は親の仕事の都合などで

3年に1度のペースで転校していたので

その頃の友達とはそれっきり会ってもいないし

今振り返っても思い出せるような友人は一人か二人しかいない

 

幼馴染と言える存在がいたら

もしかしたら違ったのかもしれませんけどね・・・

 

 

僕にとっての”ラストフレンド”との悲しい思い出

転校を繰り返すたびに

良くも悪くも人間関係がリセットされる自分

どれだけ仲が良い友人が出来ても

僕の家庭は3年に1度転校してしまう

 

”転校しても休みの日に会いに行けば良いのでは?”

そう考える方もいるかもしれませんが

小・中学生で県外の地域まで会いに行く事難しくて

転校した後に昔の友人に会った事はほとんど無い

 

今の様に携帯電話も発達していなかったので

連絡先も知らないし・・・

 

 

そんな自分が最後の友達と呼べる存在がいたのは

20歳の頃だ

 

今から20年以上前の話であるが

最後の友達とは最悪な形で仲違いしてしまったので

当時の事は鮮明に覚えている

 

僕にとって最後の友達と言える存在は

K君と言う高校時代の友人だ

 

K君は純粋で純朴で本当に気が合うヤツでした

 

高校卒業後、僕は専門学校に進み

K君は地元の会社に就職したので

学生時代の様に毎日つるむ様なことは出来ませんでしたが

 

しょちゅう連絡を取り合ってましたし

”平日の夜でも夜中まで遊んだり”

”男二人でドライブに行ったり”

”男二人で無駄に夜景を見に行ったり”

”男二人で海辺で語り合ったり”

ちょっと気持ちが悪いくらいの関係でしたかね・・・

 

 

基本的に自分は学生でK君は社会人になっていたので

遊ぶ時はK君んのスケジュールに合わせて遊んでいた事もあり

普段はいつもK君が誘ってくれていました

 

 

ある時K君から連絡が来ない時期があった

『仕事が忙しいのかな?』

そう思っていましたし

自分も学校終わったら直ぐにバイトに行ってと言う

それなりに忙しい日々を送っていたので

こっちからも連絡をしていなかった

 

 

その数カ月後・・・

 

久しぶりにK君から連絡があった

 

 

なにやら話したい事があると言う

『まさか彼女でも出来た?』なんて事を思っていました

 

とりあえず待ち合わせ場所のファミレスに行くと

見知らぬ男性とK君が2人で座っていました

”どういう事?”と思いましたが僕も席に座った

 

初対面の人でしたのでとりあえず自己紹介をする

その男性もK君が紹介してくれた

 

そしてK君はその男性を

新しい仕事のビジネスパートナーだ行ったのです

 

何の話をしてるの?????

 

どうやらK君は連絡が無かったこの数カ月の間に仕事を辞めて

新しい仕事をその男性と始めているみたいだ

 

確かに仕事を辞めたいって言っていたけど

”俺にも相談位してくれればいいのに!!”

と思ったけど・・・

 

そこである資料を見せられた

説明を聞いていたらすぐに僕は理解した

”あっ、これマルチ商法だ!!”

 

K君はこの数カ月の間かなりのめり込んでおり

”自分はこの地域の幹部になった”と言っていた

 

要するに一緒にビジネスをやらないかというお誘いでした

 

もちろん自分はこんな怪しい事はお断りだ

『今日誘う時にこの勧誘の事を言わなかったのはK君に後ろめたい気持ちがあるからでしょ?』

『自分はそんな後ろめたい事はしたくない』

何度も断ったし、やるつもりがない事も伝えた

 

それでもK君もその男性も

『本当に悪い会社じゃないから!』

『俺が保証する、変な会社ではない!!』

何を言っても訳の分からない理論で2人がかりで言い返してくる

 

ここで僕は完全に貝になりました・・・

 

心をシャットダウン・・・

 

 

この数カ月でK君んはかなりの高額商品を自ら購入しており

この男性以外にもマルチ商法の人達と

最近はずっと行動を共にしているらしく

完全に洗脳されている

 

元々純粋な奴だったので

こんなバカみたいな話を信じてしまったのかもしれない

こっちが何を言っても全く耳を貸さなかった

 

その後も頑なに断り続けた自分

話は平行線のままで終わりが見えない

 

とりあえず近くにある事務所にだけ出して欲しいと言われた

今思えばめっちゃ怖いことしたと思うが

とりあえず状況を変えたかったので一緒に行きました

 

事務所と言ってもK君と一緒にいた男性の自宅の一室だった

そこでまた色々と話を聞かされたが

もちろん自分の心は変わらなかった

 

その部屋の壁に名簿の様な物が貼ってあった

そこには自分も知っている学生時代の同級生の名前が書かれている

どうやら片っ端から誘っていくみたいだ。

 

なんか切なくなったよ・・・

 

その後も勧誘話が続いたが話に終わりが見えないから

”少し考えさせてくれ”という事でやっと帰れた

 

本来であれば目を覚まさせてあげるべきだったと思う

ただあまりにも変わってしまったK君に

心底残念な気持ちになったというか

友達から裏切られたというか

この状況にムカついたというか

 

その後も何度も連絡がきたが

マルチ商法に関する話ばかりだった

昔の様にくだらない話をしたり

たわいもない話は一切出来なくなっていた

 

そしていつからかK君の電話には出なくなった

 

これが僕のラストフレンドK君の話だ!!

 

そしてそれ以来20年近くもの間

僕にはプライベートで遊ぶような友達がいない

 

 

あれからK君は今どうなったと思います?

ちなみに今回の話には後日談がありまして

この一件があった10年後くらいだったと思う

 

自分はいつも家の近所にある安いガソリンスタンドを利用するのですが

その日はたまたま給油をするのを忘れて

普段は利用した事のないガソリンスタンドに行ったんです

 

そうしたらK君がそのガソリンスタンドで働いたんです

 

ガソリンスタンドに入った瞬間

K君と一瞬だけ目が合った

たぶん向こうも気が付いたはずだったが

すぐに目をそらされた

 

もちろん自分もとっさに目をそらした

 

10年ぶりに見たK君は全く変わっていなかった

楽しそうにお客さんと笑いながら話していた

 

それ以来そのガソリンスタンドには気まずくて行けていない

だからK君とも話も出来ていない

この10年間K君に何があったかは分からない

 

でもガソリンスタンドで働いているという事は

K君はどこかでマルチ商法を辞めて

自分の過ちに気が付いて

人生をやり直したんだと思う

 

あの出来事が無ければ

もしかしたら今でもK君は自分にとって

大人になっても遊べる唯一の友達だったかもしれない

 

そう思うと寂しいけどね・・・

 

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